新年のご挨拶|発酵と微生物と共に始める一年〜腸から整える暮らしのすすめ〜

謹んで新春のお慶びを申し上げます。

皆さまにとって、この新しい午(うま)年が勢いにあふれ、健やかで実りある一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
馬は古来より「前進」と「生命力」の象徴とされてきました。
風を切って駆けるその姿は、まるで自然のエネルギーを体現しているかのようです。
私たちSUNSEDAIも、この馬のようにたくましく、そして調和を大切にしながら、人と自然をつなぐ活動を進めてまいります。

新年の幕開けにあたり、今回は「発酵が体にもたらす良いこと」について、
そしてその背景にある“微生物たちの働き”に焦点を当ててお話しいたします。

発酵とともに生きてきた人類

発酵は、人類が古代から自然と共に培ってきた知恵の結晶です。
味噌、醤油、納豆、ぬか漬け、ヨーグルト、チーズ、ワイン——こうした発酵食品は、
どれも微生物の力によって作られています。
微生物、とりわけ「細菌」は、小さな存在ながら人間の健康、文化、そして生命活動に深く関わるパートナーです。

たとえば日本の発酵文化を代表する味噌造りでは、麹菌(こうじきん)が米や大豆に含まれるでんぷんやたんぱく質を分解し、乳酸菌や酵母菌がそれをさらに発酵させていきます。
こうしたプロセスによって生まれるのが、旨味や香り、そして栄養価の高い発酵食品です。
私たちは知らず知らずのうちに、微生物たちのチームワークの恩恵を受けているのです。

腸内細菌と発酵の関係

近年「腸活」という言葉を耳にする機会が増えました。
これは腸内環境、すなわち腸内に棲む“善玉菌”を中心とする細菌たちのバランスを整えることを目的とした健康法です。
私たちの腸には100兆個以上もの細菌が共生しており、この微生物群が体の免疫や代謝、さらには精神状態にまで影響を及ぼしています。

発酵食品を摂ることは、これらの腸内細菌をサポートする行為といえます。
乳酸菌やビフィズス菌のような発酵に関わる細菌は、腸内で有害な菌の増殖を抑え、腸を整える働きを持ちます。
その結果、便通の改善、免疫力の向上、そして炎症の軽減など、さまざまな良い効果が期待されるのです。

また、これらの発酵由来の菌によって生成される「短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)」には、
腸のバリア機能を強化する作用があり、アレルギーや生活習慣病の予防にもつながるとされています。
つまり、微生物がもたらす発酵の力は、私たちの体の中でも日々“共鳴”しているということです。

健康と発酵のサイエンス

最新の研究では、発酵食品の摂取がメンタルヘルスにも関係していることがわかってきました。
腸は「第二の脳」とも呼ばれ、情緒やストレス反応を調整する神経伝達物質の多くが腸内で作られています。
発酵食品に含まれる微生物や代謝産物が、この腸-脳相関を通じて心の安定に寄与しているのです。

さらに、細菌による発酵の過程では、ビタミンB群やアミノ酸、有用なペプチドなどが増加します。
たとえば納豆に含まれるナットウキナーゼは、血液をサラサラに保つ作用で知られています。
これも、納豆菌という一種の細菌が生み出した奇跡的な成果です。

このように、発酵は「保存技術」でもあり「健康技術」でもあります。
そして両者をつなぐカギが、微生物たちの見事な働きなのです。

自然と人を結ぶ微生物の力

発酵現象をもう少し広い視点で見てみると、微生物は単に“食に関わる存在”ではありません。
彼らは土壌や植物、動物、そして人間の体の中でも、有機物を分解し、再生の循環を支える重要な存在です。

たとえば農業分野においては、発酵技術を応用した「微生物資材」が注目されています。これらは化学肥料に頼らず、
微生物の働きで土壌を豊かにし、植物の根を健全に育てます。

発酵とは、単に「食をおいしくする技術」ではなく、「自然と人との共生関係を体現する循環の技術」なのです。

終わりに

馬が草原を駆け抜ける姿には、自然のリズムと生命の調和が感じられます。
それはまさに、微生物が発酵によって支える“いのちの循環”と重なります。
小さな細菌が持つ力は、私たちの体を健やかにし、心を穏やかにし、そして地球そのものを豊かにしているのです。

SUNSEDAIは、今年も“発酵”という自然の英知を生かし、人にも環境にも優しい未来を創ってまいります。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。