「発酵食品の力で健康と美を整える:味噌・醤油麹・塩麹・甘酒が今の時代に必要な理由」

発酵のちから―今こそ自然と生きる食の原点へ

私たちSUNSEDAIは、「発酵」という自然が生んだ叡智に魅せられ、その可能性を日々追究しています。
発酵は単なる食品加工の技術ではなく、微生物と人とが共生してきた、長い人類史の中で磨かれた生命の営みそのものです。その小さな働きが、味噌や醤油、麹、甘酒といった日本人の食文化の根幹を支えてきました。

人は古来、自然とともに生きてきました。
山や海、畑の恵みをそのままいただくだけでなく、季節の移り変わりや微生物の発酵過程を感じ取りながら、食を通じて自然の循環の中に身を置いてきたのです。
たとえば味噌を仕込む冬の静けさ、春に麹の香りが立ち始める瞬間、夏に塩麹が白く泡立つ光景
——そこには、人と自然の深いつながりが息づいています。

発酵が紡ぐうま味と健康

現代の栄養学の観点から見ても、発酵食品が持つ力は実に多彩です。
味噌や醤油麹には、微生物が作り出すアミノ酸やペプチドが豊富に含まれ、身体が必要とする栄養を消化吸収しやすい形で届けてくれます。塩麹は、素材のうま味を引き出すと同時に、腸内環境を整える作用を持ち、甘酒は「飲む点滴」とも呼ばれるほどブドウ糖やビタミンB群が豊富です。

これらの発酵食品を日常に取り入れることで、私たちはただ健康を保つだけでなく、心と体が調和する「自然なリズム」を取り戻すことができます。発酵の営みは、時間と共に変化し、ゆっくりと熟成していく。そこには“急がず、自然にゆだねる”という、現代人が忘れがちな生き方のヒントが隠されているのです。

伝統が現代に求められる理由

今の時代こそ、発酵の叡智が必要だと私たちは考えます。
忙しさやストレス、加工食品の氾濫によって、人の体と心は自然との距離を感じています。
そんな中、発酵食品は人間本来の感覚を呼び戻してくれる存在です。

手づくりの味噌を仕込み、じっくりと熟成を待つ。醤油麹の瓶を毎日かき混ぜ、香りの変化を感じ取る。
その過程には、“食べる”という行為の枠を超えた喜びがあります。
発酵は時間・温度・湿度といった自然の要素を受け入れ、微生物と対話する行為です。
機械的に作られる食ではなく、「自然とともに生きる知恵」としての発酵が、私たちの生活に再び必要とされています。

発酵の魅力は、決して古き良きものとして懐かしむだけではありません。
むしろ発酵は未来を拓く食文化です。環境に配慮しつつ、無駄を減らし、シンプルな素材から最大限の価値を引き出す発酵の仕組みは、持続可能な社会づくりに通じています。

発酵がつなぐ「いのち」の循環

微生物たちは目には見えませんが、生命を支える確かな力を秘めています。
麹菌や酵母、乳酸菌はそれぞれが共存し、競い合いながら、やがて調和のとれた味わいと香りをつくり出します。私たち人間の体もまた、無数の微生物と共に生きています。
「共発酵」という視点で見れば、私たちは自然の一部であり、この世界全体がひとつの発酵プロセスの中にあるとも言えるでしょう。

そのような視点に立つと、食べることは命をいただき、命を育む行為です。
発酵食を通して「いただきます」「ごちそうさま」という日本語の精神的な意味が、さらに深く感じられるようになります。

未来への挑戦とSUNSEDAIの取り組み

SUNSEDAIは、発酵学の研究を基盤に、地域の伝統製法と現代科学を融合させた新しい発酵プロジェクトに取り組んでいます。原料の選定から麹菌の管理、温度や湿度の最適化にいたるまで、科学的な知見を用いながらも、自然のリズムに寄り添った方法で発酵を進めています。

また、私たちは発酵食品の提供だけでなく、「発酵を暮らしに取り入れるサポート」も行っています。
腸活のための発酵レシピ提案などを通して、多くの方々が自らの手で自然のちからを感じ、日々の生活に取り入れられるよう支援しています。

発酵の世界には、まだ発見されていない可能性が数多く眠っています。
テクノロジーが進化しても、人間が本質的に求めるのは「自然と調和して生きる心地よさ」。
私たちSUNSEDAIは、発酵を通してその橋渡しをしていきたいと考えています。

今こそ、人と自然、そして微生物が共に生きる「発酵の時代」へ。
発酵食の豊かさを次世代へつなぐために
——私たちはこれからも、発酵の文化と科学の両輪で、その魅力を伝えていきます。

佐々木 由華(SUNSEDAI)